深夜1時。
太郎くんは水を飲みに起き上がった。クッシング症候群になってから、寝室にも水を置いていた。
起き上がって、飲もうと頭を下げた瞬間、太郎くんの腰がぐにゃっとなり、崩れ落ちた。私はこの夜、横になっているだけだった。太郎くんの様子が心配で寝れなかった。だから、水を飲みに起き上がる様子もじっと見ていた。でも、まさか倒れるなんて! 慌てて、ベッドから起き上がり、太郎くんを支えた。
そしてその数分後、太郎くんは吐いた。
悍しい嘔吐物だった。これまで見たこともない、レバーのような赤茶色と白い泡が混じったものだった。全身凍りついた。
救急病院に行くか? でも、太郎くんは疲れ切っている。少し休ませて、朝一で病院にいこう。
朝を迎え、太郎くんをおしっこに連れて行った。すると、黒いどろっとした便をした。
私は休暇を取り、父と一緒に動物病院に駆けつけた。事前に先生に電話して、症状と緊急性ある旨も伝えた。
診察では、胃腸風邪かもしれないとのこと。嘔吐物の写真も見せたが、先生は特に驚く様子もなかった。よくあることなのか? (このときはそう思ったが、後にセカンドオピニオンを受けることになるが、その時の先生はこれを見て蒼ざめていた。こんなに血を吐いたんですか! と)
熱もあり、皮下点滴をして、様子みることになった。
点滴もしたし、よくなるよ。大丈夫!
実はこの日、太郎くんの大好きな場所を変えた。
父と私は、母の退院前にソファベッドを購入しており、搬入日がこの日だった。
太郎くんが最悪の体調の日に、最悪なことをしてしまった。
太郎くんは体調悪くても、ソファが変わったってわかっていたはず。何の反応もしなかった。そのくらい体調が悪かったのだ。自力で上がる体力もないから、私は太郎くんを抱っこしいつもの場所に寝させた。
「新しくなっても、ここが太郎くんの場所だからね!」
と言いながら。
その数時間後、その場所でおやつを食べた!!
やった!!!
でも、それも続かなかった。
また水を飲むときに、ぐにゃっとなった。そして、小刻みに震えていた。痙攣? そして、太郎くんを支えた時、お腹周りが非常に熱かった。
そしてその夜にも、どろっとした黒い深緑色をした便をした。
結局、この日もご飯を一口も食べることもなく終わった。
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