昨夜は嬉しかった。
4日ぶりにごはんを食べてくれた!
でも油断はできない。急変することもある。朝方電話がならないか不安だった。
無事それもクリアでき、午前の診療時間が終わる頃、父と一緒にお見舞いに行った。
この頃のコロナ状況はG O T Oキャンペーンもしていたくらい規制も緩み、動物病院でもいつでもお見舞いに来ていいですよ、と告げられていた。
今思えば、年が明けると緊急事態宣言となり、一切お見舞いも禁止となっていたので、救われたタイミングではあった。
太郎くんがいるゲージは診察室のすぐ隣だった。膀胱結石手術入院の時のエリアとは違った。こちらは重症患者で常に誰かの目に届くように設置されたエリアだと分かった。だから、場所としては落ち着かない。父と私はすぐに呼ばれ、診察室内に入った。
太郎くんは、
”ぐったりしている、ゲージでうずくまってじっとしている”
と思っていた。
あら?
太郎くん??
太郎くんはすぐに父と私に気づき、起き上がった。
そして、いつものクーンクーン節が炸裂した。
「クーンクーン言えるようになったのー!」
私は太郎くんを撫でながら、弾む声で言った。
そして、来られない母のために動画を撮った。これで母も安心だ。
昨晩は、先生と看護師さんとスタッフさん全員で、「すごい! 太郎くんごはん食べたー!」と、大盛り上がりだったとのこと。
愛されているね、太郎くん。
みんなに大事にされている。
ここで入院でよかった、昨日決断してよかったと思った。
でも、今朝はご飯食べなかったと聞いて、まだまだ安心はできないと自分を戒めた。現に、ゲージにあるごはんが入ったままだった。
私たちが帰ったらお腹空いて食べてくれるといいな。
あまり長居もできない。
太郎くんは「迎えに来てくれたんじゃないの? 行っちゃうの??」
クーンクーンとそう言っていた。
心を鬼にして、その場を去った。つらい。つらいよ……
よくなる!
ちゃんと、よくなっているもの!
大丈夫!
元気になってた! 目に正気! クーンクーンうるさくなってた! でも朝ごはんは食べなかったとのこと…… やはり腎不全なのか、あの多尿はやはり…… 結石手術後の後遺症と思っていたけど、腎臓病だったのかな。
2020.12.20 太郎くんの闘病日記より

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