#12 ぼくの大好きな場所

 今日は、ぼくの大好きな場所を教えるよ。

 それは、一階リビングにある、長いソファーの左側なんだ!

このソファの後ろには、お母たんの本がいっぱい!

 ここにバスタオルや毛布が敷かれたぼくのベッドが置かれる。そこに横たわり、ぼくは、ひじかけにアゴを乗せる。
 そして、ぐるっと部屋を見渡すんだ。お母たんが台所でお料理を作っているところも、お父たんが起きてきた時も、お姉ちゃんが帰って来る時もここで耳を澄ませて、目を輝かせて、みんなの様子をいつも見守っているんだ。エアコンの風もちょうどここにやってくる。だから、寒い時も暑い時も、ここでエアコンを監視して、快適になるように得意の「クーン、クーン」でお母たんやお姉ちゃんにリクエストした。

耳を澄ませ、目を輝かせ、番犬気分!?

 そう、ここがぼくの大好きな場所。ぼくの定位置だ。

 朝起きてきたら、すぐにここに飛び乗る。散歩から帰ってきても、すぐにここに飛び乗る。ぼくが小さかった頃は、みんなが抱っこしてここに乗せてくれたみたいだけど、そんなことぼくは覚えていない。ぼくは、いつでもここに飛び乗って、この場所にいるのが当たり前のことだった。

 そして、ここでいつもビヨーン、ビヨーンと筋トレと歯みがきを兼ねた運動をするんだ。どうもこれはお姉ちゃんが履くもので、運動するためのものではないらしいけど(お客さんが来た時は「恥ずかしい!」、「やめてー!」って隠しちゃうんだ)、ストレッチが効いていて、毎日やっても全く飽きないんだ。

 大好きなこの場所で、この運動をするのが、ぼくの健康の秘訣だった。

 気分がいい時には、おもちゃのボールを咥えて歌ったりもした。

 そして、いつの間にかそのまま寝てしまったり、

 ぼくは、いつもここにいた。

愛犬を看取るということ 〜be with my dog~

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