#5 ぼくのルーティーンを紹介します。

 時々、風邪を引いたり、お腹壊すこともあったけど、ご飯はおいしいし、おやつも最高! 
 完熟した甘いトマトは大好物。お姉ちゃんは、ぼくが大好きなものをいつも食べている。だから、お姉ちゃんが食べているもののチェックは欠かせない。

 毎日毎日、ルーティーンは決まっている。

 朝。一緒に寝ているお姉ちゃんが起きる時にぼくも起きる。それはいつも朝7時だった。でもコロナ禍になってからはお姉ちゃんは家にいることも多く、それが朝8時と1時間遅くなった。在宅勤務というのができるようになったかららしい。
 個人タクシーをしているお父たんは、だいたい夜10時半すぎに仕事に出て朝7時頃帰ってくる。だから、8時頃に家族で朝ご飯を一緒に食べる。それから朝8時半にお散歩。帰ったら、2階のお父たんのベッドで一緒に寝る。その頃、お姉ちゃんは隣の部屋でお仕事。

 昼。小腹が空く2時ごろにお母たんを階段の上から「クーンクーン」と呼んで、1階に連れていってもらいおやつを食べる。お母たんが夕飯を作っているのを眺めながら、お父さんが起きてくるのを待つ。お父さんは夕方4時ごろにご飯を食べるから一緒にぼくも食べる。それから2回目の散歩。帰ってきたら、洗濯物を取り込んでいるお母さんに遊ぼうとボールを渡す。そして遊んでもらう。お父たんはまた一眠りする。お姉ちゃんがお仕事が終わるまでぼくも一休みだ。

 夜。7時頃にお姉ちゃんは仕事を終え、1階のリビングに降りてくる。そしてお姉ちゃんはご飯。必ず要チェック! だって、ぼくが大好きなものが多いんだ。だから、お姉ちゃんにおねだりするとすぐにくれる。しょっぱいものとか味が濃いのはくれないけれど、ぼくは野菜と果物が大好物だから大抵は大丈夫。そして、お姉ちゃんがお風呂に入る前の夜8時半にお姉ちゃんがおしっこに連れて行ってくれる。これを家族で、「夜散歩」からいつの間にか「夜遊び」と呼んでいた。
 お父たんは、一眠りした後は夜10時に起きる。お風呂に入って、10時半すぎにお仕事へいく。ぼくは「いってらっしゃい」とする前に眠くなってしまうけど、心の中ではいつも「お仕事がんばって」と思って気持ちでは見送っていたんだ。その時間は、まだリビングのソファにいる時もあるし、ぼくの寝室(お姉ちゃんとぼくの部屋)でいびきをかいていることもある。

 これがぼくのルーティーンだった。”ZZZ”はソファーでうとうとしていたり。

 でも、膀胱結石の手術をしてから、このサイクルに変化が起きた。おしっこが近くなったのだ。先生に相談しても傷口のせいかもと言われていた。家の中でおしっこはしたくない、だからギリギリまで我慢していたけど、限界の時はみんなに訴えて、何回もおしっこに連れて行ってもらった。大きな水たまりができて、「うわ、大量!」なんて、家族みんなびっくりしていた。ぼくだって、こんな量が膀胱に溜まっていたなんて思わなかった。でもスッキリ。
 出した後は、気分も軽くなり、お気に入りの緑道を尻尾フリフリ歩いた。

 十月桜も咲いていた。

愛犬を看取るということ 〜be with my dog~

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