※この記録ノート画像についての見方は、下記リンクで説明しています。
(太郎くんの服用薬とおやつの説明もあります)
↓
大人しい静かな夜だった。朝方5時にお水を飲んだくらい。
昨日のセカンドオピニオンが疲れてしまったのだろう。
伏せたまま、ずっと寝ていた。
私も会社の休みを取った。強制給餌に本気で取り組むために、一日時間が欲しかったからだ。
朝を迎え、父がおしっこに連れて行った。
帰ってきても、太郎くんは何も食べようとしない。食べなきゃ、昨日もらったお薬もあげられない。
昨日受けたセカンドオピニオンの先生からの提案を実行しよう。このままでは弱る一方だから……
私は心を鬼にして、本気でシリンジでの強制給餌を始めた。
そう、心を鬼にして。
太郎くんをひとりがけのソファに座らせ、私はあぐらをかくように股で太郎くんを囲み、バックハグ状態にした。その前に強制給餌の準備は済ませていた。
(※強制給餌については別記事にします。やり方は実に大変です。わんちゃんの強制給餌の情報は1、2サイトしか見つかりませんでした。それを参考に、私はこの2、3ヶ月で試行錯誤の上、やっとコツを掴んだものの、このやり方でよかったのか今でも疑問です。)
ミキサーを出して、太郎くんがいつも食べていたカリカリご飯を一晩お湯でふやかしたもの、ロイヤルカナンの腎臓リキッド、キドナをミキサーにかけた。水分がなさすぎてミキサーが回らない。水を加えるとシリンジでは吸いやすくなるが、その分、量が増えた。
ほんの少しだけタッパーに取り出し、そこに昨日のお薬を一回分の半分だけ入れた。全部入れたかったが、それにはミキサーにかけたご飯全部が必要だった。そのくらい、強制給餌であげられる量はほんの僅か。自力で食べたら一口くらい。
結局、シリンジ10ml×3本分しかできなかった。太郎くんは固く口を閉じたまま。私は、無理やり太郎くんの唇を拡げて、前歯と下歯の段差に入れ込んだ。(シーズーはしゃくれているので、他の犬種の強制給餌はあまり参考になりませんでした。)
それを自力で飲み込んでくれるのをひたすら待つのみ。それにかなりの時間を要した。とはいえ、結局、外の毛についてしまったり、口の横から出てたりで、ほとんど体内には入らなかった。
やっと終わらせたと思ったら、ホームドクターの診察の時間。
父だけが診察へ。そして昨日の父と私の約束のまま、父は何事も無かったように済ませた。
しかし、診察台で太郎くんは立てなかったという。伏せたままの診察だった。先生もこの姿に胸を痛め、その日が近いと父に話したそうだ。
病院から帰って、太郎くんにおやつを見せた。点滴の効果もあるのか、調子が悪くても、おやつを食べる希望の時間だった。でも、ダメだった。おやつでカロリー補給を期待していたがダメだった。
私は、リキッドだけの強制給餌をした。
これも無理やり口の中に流し込んだ。大変な思いをしながらも、絹紗一本よりも少ないカロリーに愕然とする。
それから、太郎くんは熟睡。
夕方になり、お散歩の時間。父が太郎くんを連れて行った。
私はその間、ひたすらも強制給餌について調べ、ネットであらゆるものを注文しまくっていた。
太郎くんが家に戻ってきた。と同時に、父が怒鳴り声をあげた、
「お前のせいだ! 病院なんて行くからだ!」
それは私へ向けられたものだった。
太郎くんが歩けなくなった。
コメント