な、なんだ!?
なにしてるんだよ!!!???
朝起きてリビングへ来たら、仕事から帰って来たお父たんが、ダンボールにお母たんの本を箱づめしていたんだ。
それを見て、お姉ちゃんが、
「余計なことしないでよ!」
バトルが始まった。
「勝手にしろ!」
ぼくは知らんぷりして、いつものソファで寝たフリをしていた。

お母たんがいなくなって、みんな変だよ。おかしいよ。なんでだろう?
お姉ちゃんがその本を片付け始めた。
そして、お父たんがカレーを作り始めた。これまたおかしい。何でお父たんが台所に立っているんだ?
クンクンクン
どうせそれはぼくは食べられないんでしょ。フン。
そんなのいいから、ぼくのお散歩の時間だよー! 早く行ってよ〜
おしっこもれちゃうよー!!!
お姉ちゃんはその後、「おいしい!」って言いながら、大口を開けてカレーを食べていた。全く調子がいい。こっちはついていけないよ。
本がたくさんたくさん積み上げられて、ダンボールに入れられていった。

それを不安げに見ていたぼくに気づいたのか、お姉ちゃんは冷蔵庫を開けた。台所に立って、何かをはじめた。
クンクンクン!

レバーだ!
ぼくの大好きなレバーだ!!
久しぶりのにおいだ!
お母たんが入院してから、ずっとガマンしていたんだ。
ご飯もカリカリとトマトと、他のお肉ばかりだったから。
レバー、おいしいよ!!
お姉ちゃんのぼくに対するご機嫌取りだってわかったけど、まあいいか。
ぼくも大神家の一員だ(笑)
その後、ダンボールは玄関に積み上げられていた。どうするんだろう?

まあ、いいか。
ぼくの大好きな場所は変わらないから。

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