第一章 #27 2代目太郎くんの命日 2020.12.21 この日は2代目太郎くんの十七回忌だった。 また電話が鳴らないよう祈る朝を迎えた。 しかも月曜日。在宅勤務だったが全く仕事に身が入らない。 昼休みを利用してこの日もお見舞いに行った。 ごはん食べてるといいな…… 昨日の太郎くんとは様子が... 2021.11.10 第一章
第一章 #26 お見舞いに行ったら元気だった日! 2020.12.20 昨夜は嬉しかった。 4日ぶりにごはんを食べてくれた! でも油断はできない。急変することもある。朝方電話がならないか不安だった。 無事それもクリアでき、午前の診療時間が終わる頃、父と一緒にお見舞いに行った。 この頃のコロナ状況はG O T... 2021.11.09 第一章
第一章 #25 お家に帰りたいよ…… 2020.12.19 ③ いやだよ こわいよ 行かないで お父たん、お姉ちゃん、お願いだよ ぼくどうなっちゃうの? ぼくのからだ、どうしちゃったの? だるいし、気持ちわるいし、苦しいよ 大好きなおやつも食べたくないし、 ごはんなんかゼッタイ食べたくない! 大好き... 2021.11.07 第一章
第一章 #24 そして4日ぶりにごはんを食べた日! 2020.12.19 ② 太郎くんがいない家に着いた。空家みたいだ。 留守番をしていた母が、 「今度は太郎くんが入院なんて。どうして……」 太郎くんが体調を崩してから、家族全員ほぼ寝れない日が続いた。寝れないけれど身体は疲れている。私は泣きながらベッドに横たわった... 2021.11.06 第一章
第一章 #23 太郎くんが入院した日 2020.12.19 ① 朝から家族会議になった。 この日もお昼頃に診察の予約をしていた。 太郎くんが全く良くならない。今朝もごはんを口にしなかったからだ。 家族全員思っていたことを改めて口にした。 「トリミングで院内感染したんじゃないの?」 母の入院という家... 2021.11.05 第一章
第一章 #21 血液検査をした日 2020.12.18 ① 昨晩と同じ、深夜1時。 太郎くんがそわそわし始めた。この日も私は心配で寝れなかった。太郎くんの変化に敏感になっていた。 太郎くんは、もよおしてきたのだろう。私は、昨日と同じものを吐くんじゃないかと怯えていた。そんな私に太郎くんは訴える。... 2021.11.02 第一章
第一章 #20 血を吐いた日、ソファベッドに変えた日 2020.12.17 ご注意 この記事には、嘔吐物と便の写真があります。アコーディオンメニューで非表示にしてありますが、不快に思う方は閲覧を控えてください。情報提供のため今後の役に立てるよう、画像をアップすることに決めました。 私はこれが何か、ネットで調べても... 2021.11.01 第一章
第一章 #19 母と太郎くんだけの日 2020.12.16 今日は母が退院してから初めての出社だった。 コロナ禍前のタイムスケジュールで過ごすわが家となった。 太郎くんは久しぶりに1時間ほど早い起床時間となったが、カットで疲れているのかベッドで寝たままだった。カットの翌日はいつもこんな感じだ。 ... 2021.10.30 第一章
第一章 #18 運命の日 2020.12.15 第一章 2020年12月15日。運命の日。 太郎くんの病院とカットの日だった。 この日に戻りたい。 残された家族全員が思っていること。 この日に起きたことの一つでも違う選択をしていたのなら…… 太郎くんは今もここにいたはず。そう思う... 2021.10.29 第一章
序章 #17 完全なるサインと最悪なタイミング 母の退院前日の午後、気になることがあった。 気のせいかと思うくらいほんの一瞬、だけど強烈で生臭い魚のニオイがした。それが太郎くんからなのか、自分なのかわからなかった。 2代目太郎くんは肝臓ガンで14才半で亡くなった。その亡くなる数日前の生臭... 2021.10.28 序章