第二章 #80 そして自力で立てなくなり、セカンドオピニオンを後悔した日 2021.1.22 ② 父の怒号は悲痛な叫びだった。 太郎くんは、歩こうとすると後ろ足がもつれ、ぐしゃっと倒れた。立つことすらできなかった。だから、父が太郎くんを支えておしっこをしたのだと。 そればかりでない。帰ってきてからの太郎くんは、呼吸が荒くなった。 ... 2022.03.17 第二章
第二章 #79 セカンドオピニオン翌日、真剣に強制給餌に取り組むと決めた日 2021.1.22 ① 大人しい静かな夜だった。朝方5時にお水を飲んだくらい。 昨日のセカンドオピニオンが疲れてしまったのだろう。 伏せたまま、ずっと寝ていた。 私も会社の休みを取った。強制給餌に本気で取り組むために、一日時間が欲しかった。 2022.03.16 第二章
姉のひとりごと 【姉のひとりごと 9】太郎ロスがひどい季節 しばらく更新ストップしていました。 仕事も忙しく、雪山に行ったりと、日常生活を送ることにいっぱいいっぱいだったこともありますが、それに加えて父親の体調不良がありました。 父と私だけは、母と太郎くんの闘病中に倒れることなく日々動いていまし... 2022.03.10 姉のひとりごと
姉のひとりごと 【姉のひとりごと 8】運命を変えるなら早く! 運命を変えた日、長々と失礼しました。 振り返ってもこの日は特別で、この日があったから、あと2ヶ月間一緒にいられました。 太郎くんの13回目の誕生日も迎えられたし、父と母の誕生日も一緒に迎えられた。 でも、苦しく頑張らせて、ただ時間を引き伸... 2022.02.19 姉のひとりごと
第二章 #78 運命を変えた日の終わり 2021.1.21 ⑩ セカンドオピニオンへ行った。 真実が明るみになった。それは残酷なもの。それをどうして母に話してしまったんだろう。 嘘をつけばよかった。優しい嘘を。なんで全て話してしまったのだろう。 バカだ! 大バカだ! 全力でサポートして欲しいから、私一人... 2022.02.15 第二章
第二章 #77 そして私は大馬鹿者だと心底思った日 2021.1.21 ⑨ 家に着き、母は予想を遥かに超えた遅い帰りに待ちくたびれ、疲れきっていた。 私はその都度、心配しない程度のラインを送っていたが、状況がわからないだけにずっとやきもきしていたに違いない。 実は帰りの車で、母にはどう話そうか考えていた。 母... 2022.02.10 第二章
第二章 #76 セカンドオピニオンで悩み、決めた日 2021.1.21 ⑧ その疑問とともに、次の疑問も浮かんだ。 それをセカンドオピニオンの先生にぶつけた。 「ホームドクターとはどうしたら?」 「確かに腎臓の数値も悪いので、皮下点滴を続けるのはいいと思います。そして、週一の貧血ホルモン注射は続けてください。ホーム... 2022.02.06 第二章
第二章 #75 そして治す方法を知った日 2021.1.21 ⑦ セカンドオピニオンの先生は、血液検査の裏に描いた図の隣に、フローチャートを書き始めた。 これまたデキる家庭教師そのものだった。 原因とそれに対する治療 白血球が高い → バイ菌が悪さ → 抗生物質 + アドレスタン半量貧血 = ご飯を食べて... 2022.02.04 第二章
第二章 #74 真実は残酷だと知った日 2021.1.21 ⑥ 先生は、血液検査の結果の用紙を裏返しにした。 太郎くんの現状を説明し始めたのだ。 3色ボールペンを駆使して、とても綺麗な字とわかりやすい図を書いて説明してくれた。優秀な家庭教師のようだった。若いのにキャリアを感じた。毎日多数のペットたちと... 2022.02.02 第二章
第二章 #73 そして真実が明るみになった日 2021.1.21 ⑤ 先生は、エコーを見せてくれた。 白くて楕円状のものがあった。でも、そこはどこだかわからなかった。 「ここは胃です」 「え? 胃??」 思考と言葉が同時だった。 「そう、胃に大きな腫瘍があって、これがCRPがずっと高かった原因です」 「腎臓... 2022.02.01 第二章