犬の貧血

第二章

#75 そして治す方法を知った日 2021.1.21 ⑦

セカンドオピニオンの先生は、血液検査の裏に描いた図の隣に、フローチャートを書き始めた。 これまたデキる家庭教師そのものだった。 原因とそれに対する治療 白血球が高い → バイ菌が悪さ → 抗生物質 + アドレスタン半量貧血 = ご飯を食べて...
第二章

#73 そして真実が明るみになった日 2021.1.21 ⑤

先生は、エコーを見せてくれた。 白くて楕円状のものがあった。でも、そこはどこだかわからなかった。 「ここは胃です」 「え? 胃??」  思考と言葉が同時だった。 「そう、胃に大きな腫瘍があって、これがCRPがずっと高かった原因です」 「腎臓...
第一章

#68 もう、ぼくは……

ぼくの身体の中で何が起きているんだろう?  痛いよ、つらいよ、気持ち悪いよ…… 何も食べられないよ……  お姉ちゃんはぼくとの約束を破ったと言ってるけど、ぼくがお姉ちゃんとの約束を守りたくても守れなかった。約束を破ったのはぼくの方だ。  何...
第一章

#66 死ぬよ!ほんと死ぬ!貧血注射をした日 2021.1.19

昨日一日落ち着かなかった太郎くんはやっと夜8時過ぎに寝たので、夜のおしっこにも行かなかった。寝ることを優先せさせた。日付が変わり、一眠りして目が覚めた頃、おしっこに連れて行った。 結構な量だった。そして帰ってくると、ひどく震えていた。 おしっこの後はいつもそうだった。
第一章

#65 ニュートリカルで強制給餌、死ぬと本気で思った日 2021.1.18

魔の時間は、水をがぶ飲みしていた。おしっこに出した後もまた水を飲む。 明け方、私は浅い眠りが襲って絶叫してしまった。太郎くんへの不安から悪夢を見て恐怖に怯えたのだと思う。内容は覚えていないけれど。私が寝言を言うと太郎くんはいつもそばに寄り添って寝てくれた。
第一章

#58 嘔吐したけど、ボール遊びして歌った日 2021.1.11

付が変わった直後から、気持ち悪そうにうろうろしていた。 吐く時はいつも部屋の隅っこに頭を突っ込む。吐く場所を探しているようだった。そして玄関の方へも行くので、外に連れて行った。そこではおしっこのみ。 帰ってきても気持ち悪い。 ついに吐いた。白い泡と、茶色のレバー? さつまいも? と、記録ノートには書いてあるけど、あの時の嘔吐物と同じだ。
第一章

#57 そして静脈点滴しないと決めた日 2021.1.10 ②

静脈点滴(半日入院で静脈点滴、夜帰宅時に皮下点滴)はやめて、今まで通りにしようと決めた。  今日は、カステラ食べたし、日中の場所移動の筋力を奪うのはどうかと思ったから。おやつの時間も奪えない。 そんな中、号泣する女の人がいて苦しくなった。亡...
第一章

#47 調子よく、夢見て尻尾を振っていた日 2021.1.5 ①

ここ一週間の中では一番調子がよかった太郎くん。あたたかい日が差す中、お昼寝していたら、夢見ながらしっぽを振っていた太郎くん。でも、病院に行って皮下点滴をした後、寄り道をしたことで調子が狂ってしまった。油断してしまった……
第一章

#46 そして血液検査で貧血を見逃された日 2021.1.4 ②

犬が貧血の場合、注目すべき血液検査の項目はヘマトクリット。腎臓病でも貧血になり食欲不振や嘔吐、多飲多尿になるため、誤診に注意。CRE BUNの数値に惑わされると誤診に繋がるので要注意。
第一章

#37 通院皮下点滴なしで焼肉パーティーした日 2020.12.30

↑マーカ部分、右目少し黄疸とありますが、「左」目の間違いです。 ※この記録ノート画像についての見方は、下記リンクで説明しています。↓  恐怖の時間だ。  深夜2時。 また始まった。太郎くんが落ち着かない。そして私のことを求め、自分の身体をぴ...